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本駒込に一度も降りたことのない市原ユウイチが主義、主張、哀願をつづるブログ。忘れようとしても思い出せないブログ。


by jet-beetle

Y.N.G.M.Y.M.(改訂版)

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衝動が手伝って書きなぐったものなので、文脈のおかしな箇所や話の飛んでいる箇所、矛盾した箇所もありますが、その辺はニュアンスでご理解頂ければ。
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「商売は悪ではない」。この結論を冒頭に置いて文章を書いていこうと思う。

当方、様々のアルバイトをしながら役者の真似事をしているしがないもうすぐ三十歳でありますが、たとえば小さな舞台に立つ時。公演というものは観客の存在なくしては成り立たぬものであり、客席を観客で埋めねばならんのだけれど、この観客とは何かという話をすると、芝居を観て拍手をしたり笑ったり、つまらなければ寝たり終演後に文句を言ったりネットに悪口を書いたりするものなれど、観客を最も観客たらしめているものは、観劇料金を払うというところにある。

公演を打つには様々の費用がかかる。劇場を借りる、稽古場を借りる、舞台装置を作る、小道具を作る、衣装を作る、宣伝のためのチラシを作る、音響や照明のスタッフを雇う…etc.(ほんとはここに役者へのギャランティーも入らなければならないのだけど)それら諸費用を回収するために芝居の宣伝をしチケットを売り、入ったお金でまた芝居を、っていううんざりするよな永久機関!

と、上手く行かないのが世の常で、大体の公演は赤字かトントン。それ故演劇関係者はオールウェイズ貧窮問答歌。演劇が儲かりにくい話は卒論で書いたので割愛。

で、本題。今回の公演面白いですよ、大爆笑間違いなし、あなたの人生を素敵に変えること間違いなし、など、どんなに美辞麗句を並べて公演の宣伝をしても、結局それと表裏一体に存在するのが「お金払ってね」というところであり、僕はこの嘘臭さに心底辟易している。

フード業界に参入、とかってよく言うじゃないですか。全然関係ないもの扱ってた会社が突然、みたいな。その理由が、安全な食品を消費者に提供したくて、とか○○産の美味しい野菜や魚を一人でも多くの方に食べてもらいたくて、とかって。ふざけんなよって思うんですよ。結局お前、お金欲しくてやってんだろ?っていう。それはそれで人間の経済活動として間違ってないからいいんだけどさ、なら嘘つくなよ。正直に言えよって。そういう怒りはあります。手段を目的みたいに言うんじゃねーよ。
結局さっきのと一緒だ。付きまとうのは「お金払ってね」。

舞台の話に戻ると、友達や親兄弟、お世話になっている師のような方であれば全員ご招待して差し上げたい。近しいひとたちから金を巻き上げるやうなことは、僕には、とても苦しい。こんな感覚、こんな考えはガキでしょうか。

しかし、お金は取れんって言ってたらこちらの生活費はどうなる。製作費をどこで回収すんねんって話でよ。ボランティアでやってるんじゃねぇし。やっぱり人間は食ってかなきゃなりません。それにはお金を稼がねばなりません。着ねば食わねば住まねば家族を養わねばなりません。幸せにならなければなりません。自分だけではなく、出来ることなら子孫にまで残せる財をなさなければなりません。だから何かをして、その対価としてお金をもらうことは生きてく上でhitsuyou-fukaketsuなことなので、何ら悪いことではない。では何が僕をここまで金に対する嫌悪に走らせるのか。いや、お金は大好き。諭吉っつぁんも一葉ちゃん(ex.INAZO)も英世先生もだーいすき。では何が(以下ループ)

そもそもなんでこんなことを考えるに至ったかというと、演劇は形に残る、目に見えるものを提供するサービスではないからっていう。いや、作品自体は目に見えるんだけども。なんて言うか、そういうものに値段を付け、お金を取る行為に対する疑問が生まれたからと言いますか……

つまりだ。答えは出てゐる。生きるためには手段など選んでいられぬ。やられる前にやれ。勝ったもん勝ちだ。死ね。ナポリを見て死ね。いやダメ。生きろ。生㌔。エコノミックアニマルとかじゃない、動物としての本能だ。生きねばならぬ。

何の話だっけ。あ、お金ね。そうそう。一つ、興味深いツイートを紹介したい(いいよ)。



「アイドルがロックフェスに進出して来たんじゃなくて、アイドル以外が衰退したから仕方なくでしょ。運営にロックバンドだけでイベント回せないって判断されたの認めるしかないって。握手だ何だって揶揄するけど好きなバンドひとつ買い支える事も出来ないで、アイドルガーって何ひとつ学ぶ事を知らないね」



これにはほんと概ね同意なのだけど、注目すべきは「買い支える」という言葉。応援ってね、口で言ってるだけや気持ちだけじゃ結局実質的なところでは意味がないと思うんですよ極端な話。銀座最古の百貨店たる松坂屋が閉店するってニュースになってたけどね、そういうものを守りたいんだったら、閉店に際して嘆くんじゃなくて、日頃から贔屓にして買い物しなさいよ、お金落としてあげなさいよって。応援するとか文化を守るってそういうことでしょ。

こうして書いてみると結局世の中お金なのかしらって思うわよね。でもそうじゃない、やっぱりその根底にはココが、ハート?気持ち?真心?そういったものがないとそれもまた意味がないことだと思うの。


トイレに行きたい。


結局論旨は何なのか。タイトルはザ・ビートルズのアレなんだけど、まぁ、お金と仲良くなりたいというか。こっちもお世話になってるくせに嫌ってるみたいなとこあるし、なんかこう、もう三十歳になるんだから、綺麗事とかじゃなく折り合いを付けなきゃなって。そうじゃないと生きてけないなって。わたし。だから言う「商売は必要悪だ」。
最後まで読んでくれてありがと。




etk.
by jet-beetle | 2013-06-30 03:57 | 雑記