Merry Christmas Mr.能年's
2014年 12月 25日
「私も昔ここで『ジョーズ』観たんですよぉ。親父に連れられて。最後の方怖くて泣きっぱなしでしたけど」
「あー、懐かしい!これもこれもここで観たし、何なら今日のもここで観たんだよね。坂本龍一が好きで、」
「そうそう、昔はスケートリンクも入ってたのよね。私高校生の頃ここで滑ったもの」
開場待ちの列や上映前の客席で、58年続いた映画館に昔から通ってきたであろう観客たちの会話を聞いてるだけで目がウルウルした。
年内で閉館が決まっている新宿ミラノ座。そのラストプログラムを観に新宿歌舞伎町へ。
上映前、劇場支配人が挨拶し、長年の感謝と映画の紹介を行う。全プログラムやってるのだろう。たどたどしくはあるものの、それに耳を傾ける観客の温かさが客席中に満ちていてまた泣きそうになった。つーか泣いた。
クリスマスとはいえ平日の午後3時、1000席以上ある客席が満席だった。
「いつもこのくらい来てくれてたら閉館しないで済んだのにねぇ」。
なじみ客とおぼしき年輩女性の言葉は本当にその通りだ。文化を、育った場所を買い支えることの価値を思う。
とはいえ僕も新宿ミラノ座に入るのは初めてだった(物心つく前に連れられて来たこともあったかもしれないけど)。今夏の三軒茶屋シネマの時といい、いつも僕は遅い。
正直、肝心の映画(『戦場のメリークリスマス』)は今一つ引っ掛かりがないまま終わってしまったのだけど、 熱と鼻づまりのせいで朦朧とする頭をおしてでも来る価値はあった。あんなに大きな映画館は初めてだったし、たった500円で名作を大スクリーンで観られるんだから。
そもそもは大好きな映画『THE END OF EVANGELION』を観ようと思っていたのだけど、悪化する体調と、上映2時間前に既に列が出来始めているのを見て断念した。次エヴァやるのは30日。来られるかな。
(この日は早稲田松竹にも行く予定)
そんなこんなで色気もくそもないままクリスマス・イズ・オーバー。昨日は昨日で今年最後のバレエレッスンだったしね(体調と裏腹にとてもエキサイティングだった!)。
あ、申し遅れました。わたくし市原ユウイチ。人呼んで下町のヨハン・シュトラウスと発します。
etk.
by jet-beetle
| 2014-12-25 21:39
| 雑記