本駒込に一度も降りたことのない市原ユウイチが主義、主張、哀願をつづるブログ。忘れようとしても思い出せないブログ。


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ザ・ハイロウズのこと

ザ・ハイロウズは僕がリアルタイムで甲本ヒロト・真島昌利の曲を聴いた最初のバンドだ。
ブルーハーツは僕が音楽を聴くようになった頃にはとっくに解散していたし、中学生の頃にはまだクロマニヨンズはなかった。日曜日よりの使者、胸がドキドキ、千年メダルとか青春とか、ハイロウズの曲は度々タイアップがついてテレビからも流れていたから必然だった。

最初はヒロト詞、マーシー作曲の体制なのかなと思っていたら、どちらも作詞作曲していた。

最初に聴いた曲は胸がドキドキ、アルバムはTigermobileだった。

とにかくキャッチーだった。一発で旨みがわかる楽曲群。ヒロトの声も大好きだった(ハイロウズ時の声が入口だったから、後追いでブルーハーツを聴いた時になかなか受け入れ難かった)。

スペースシャワーTVだったかで観たライブは最高だった。ヒロトのパフォーマンス、マーシーのさほど動かないけど熱さの伝わってくるギタープレイとしゃがれた歌声、調さんの髪を振り乱して弾くベース、大ちゃんのパワフルでカラッとしたドラム、そして白井さんの超ロッキンなキーボード。それがヒロトのハープやマーシーのギターに絡みつく時、高校生だった僕の脳内は高まりまくった体熱で真っ白になった。

通っていた高校のある街にハイロウズが来たことがあった。2001年かな。藤沢市民会館。その頃はまだ自分がライブに行くなんて考えは無かったので、学校帰りに会場へ行って、わーここでハイロウズがライブをやるのかぁ、なんて開場を待つ人達を他人事のように眺めていた記憶がある。

初めて発売日にCD屋さんで買ったのはHOTEL TIKI-POTOだった。バームクーヘン、リラクシンと傑作が続いた後のアルバムだったから期待値はめちゃくちゃ高かった。

バームクーヘンは自分史上、第2位にランクインするくらいの傑作(1位はスピッツのハチミツ)。シンプルでソリッド。視界が開けるような感じではなく、定めた焦点を決してずらさない感じ。マーシーの言葉を借りれば、死の匂いがする。全体性を奪還しようとする情熱にあふれてる。ザラザラした感触の音作りもすごくカッコいい。ロック/パンクの理想形ですらあると思う。

後者のリラクシンほど夏の情景を思い起こさせるアルバムは稀有。それも、海だ、山だ、リゾートだ、っていうサザン、TUBE、山下達郎的な夏ではなく、虫捕りだ!学校の裏山の探検だ!夏休みの学校に忍び込むぞ!秘密基地だ!的な、小学生の夏休み。
バームクーヘンほど切迫したロックンロールばかりではないけど、叙情性のある、情景を思い起こさせるような楽曲が並ぶ。マーシーのソロアルバムに近い作風という点ではブルーハーツのDUG OUTに似てるかも。

そんな2作の後に出たHOTEL TIKI-POTOには切迫感も叙情性も無かった。あるのはよりシンプルに、こだわりなく音を鳴らすハイロウズの姿。先行シングルの十四才は音楽誌で名曲と大絶賛されていたけど、個人的にはピンと来ず、バームクーヘン路線にヤられていた高校生には、脱力気味だったり意味を感じさせない路線の楽曲には肩透かしを食らった感じさえあった。数曲は気に入った曲もあったものの、すぐに聴かなくなった。音はキレイだしデカいんだけど。

その後のangel beetle、Do! The Mustangもやっぱり今ひとつハマらなかった。2003年にキーボードの白井さんが脱退してしまってからは特に。キーボード無しになって、ロック感を増した感もあったけど、欠落感の方が多かった。
(もちろん、基本的には好きなんだけどね。特にangel beetleはハイロウズ中4番目に好きなアルバムだし)

そんな中の2005年5月18日、ようやくハイロウズのライブを観に行くことになった。場所はSHIBUYA-AX。最新シングル、サンダーロードの発売日。この曲はカッコよかった。Do! The Mustangツアーの終盤戦。1曲目はサンダーロードだった。最高だった。スタンディングだったので、モッシュの中で汗だくになった。大好きな月光陽光、青春の歌詞が部屋で聴いてるより何倍も刺さって泣けた。聴きたい曲をたくさん聴けた。ライブ最高じゃんと思った。最新作からの曲は少ししかやらなかった。彼らから離れかけてた自分を恥じた。

その年の冬頃だったと思う。ハイロウズに解散説が流れた。バカな。音源的には失速感はあったけどライブはあれだけ最高だったのに。え、もう見れないの?

その翌年には、活動休止の報道がされ、捻りのないベスト盤とDVDが何枚か出た。

ヒロトのソロデビューを挟んで、夏フェスにヒロトマーシーの新バンドが出るという噂が立った。それは本当だった。ザ・クロマニヨンズ。ブルーハーツが10年、ハイロウズも10年続いた中、クロマニヨンズは今年の秋で12年を迎える。このバンドがヒロトマーシーの終の住処となるのか。知らない。クロマニヨンズのライブにも一度行った。でも書かない。ここはハイロウズのことを書く場所だから。

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etk.

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by jet-beetle | 2018-05-08 20:44 | 音楽 | Comments(0)